南アルプス・サバイバル登山(1)

 わけありで計画通りには進まなかった今回の活動。
どんな風に終わったかは…今回の紀行文を読んでいればわかります。
南アルプスを沢をつないで縦断するために行ったサバイバル登山の紀行文を掲載していきます。

(1) 9月2日

 お昼に新宿駅にいつも通り集合する。集合場所は小田急線とJRの連絡口だ。
いつも通り、Y隊員は場所がわからず、たどり着くことができなかった。
しかたがないので中央線のホームで落合い、山梨の身延に向けて出発した。

去年の初冬合宿で向かった場所と同じだ。
憶えているような、憶えていないような風景が過ぎていき、
出発から4時間ほど経過してようやく身延駅に着いた。

そこからはバスによる移動が1時間。

いつも思うことだが、南アルプスへのアプローチにはやたらと時間がかかる。

 バスでうとうとしていると目的地である田代入口についた。空はもう薄暗くなり始めていた。
去年テントを張った場所を目指してしばらく林道を歩いていく。
さすがに記憶がまだ新しかったのでその場所はすぐに分かった。

今回はテントがないのでタープをそこらの木に適当に張り、沢のそばで焚き火をすることにした。
去年の焚き火の跡がまだ残っていた。
あれから間もなくして雪が焚き火の跡を埋め、そのまま保存されたのだろう。
自然の流れは思ったよりもゆるやかなようだ。

 初日の夜はまだ食料・燃料現地調達のサバイバル生活は始まっていないが、
沢ヤとしては活動前夜も焚き火でスタートしたかった。
だが、湿っている木にはなかなか火はつかない。

ベニヤ板で思いっ切り風を送ってみたり、
焚き付けにつけた火を大事に持ちこたえさせたり色々やってみたが一向にキャンプファイヤーは始まらない。
諦めて食事をはじめ、せめてそのゴミでも燃やしたいと思って火をつけたら意外と焚き火が出来上がってしまった。

活動前夜。昨年と同じ場所で火を眺める。
明日からいよいよ南アルプスを縦断する旅が始まるのだ。
諦めかけた時に燃え上がった炎は、なんだか幸先までも明るく照らすかのように勢いよく燃え上がっていった。

(つづく)

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