新たに命名される島、そこに見える背景とは?

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Atoll Island

Photo by Christina Spicuzza

日本の排他的経済水域(EEZ)の基点でありながら名無しのままだった
離島39カ所に名前がつくことになりました。

トカラ列島をおとずれてから島に興味をもち、島事情にくわしかったつもりでしたが、
EEZにかかわる離島に名前がなかったことまでは知りませんでしたよ。

さて、そのうち10カ所の名称は地元の方々への聞き取り調査にもとづき命名されました。
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北海道の島の名称には「エタシペ岩」「ジャブジャブソリ」などアイヌらしい名前が付けられています。

残る29離島については地元自治体から名称をつのり、今年度中に名前が決定される見込みです。

日本にとってきわめて重要なEEZの基点にこれまで名前がなかったのはなぜでしょうか?
なぜこの時期に名前をつけるのでしょうか?

そこには、中国政府の太平洋進出の動きにけん制をかける意味があるような気がします。

名称のなかった離島は東西南北に存在しますが、そのなかには尖閣諸島周辺にある島も含まれています。

ご存知のとおり尖閣諸島をめぐり日中関係はかなり冷え込んでいます。
中国政府はすでに共産党機関紙に尖閣諸島を「核心的利益」とよばせ、日本に警告を与えていました。

これに対抗する形で日本が存在感をしめす意味もあるのでしょう。
当然、中国政府は今回の日本の動きについてだまっていないでしょう。

ちなみに「核心的利益」とは「安全保障上、ゆずれない国家利益」のことで、
台湾、チベット、ウイグルがこれに当たります。

1月には台湾で総統選挙がありましたが、今回の総統選挙では対中政策も重要視されました。
台湾は中国にとっての「確信的利益」。そして尖閣諸島も「確信的利益」なのです。
これの意味するところは言うまでもないでしょう。

台湾ー中国と、日本ー中国の関係を安易に比較することはできませんが、
中国資本の存在感が日本でも高まるなか、
いよいよ日本の各党の対中政策についても目を配る必要がでてきています。

私が代表をつとめる村おこしNPO法人ECOFFでは、
主として国内の島おこしを目的として活動をしていますが、実はその理由の一つに「国防」もあります。

日本は島国であり、冒頭で紹介しただけでも39の離島がありますね。
その39離島はEEZの基点であるためたいへん重要な島です。

ちなみに日本にある離島の数は6847(日本離島センター)。
そのうち314の離島に人が暮らしています。 この314の離島こそが日本の領海を守る要なのです。


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こうした有人島が無人島になってしまうと何が起こるでしょうか?

もともと人が暮らしていた土地ですから、
他国から密漁にきた船も快適にその島に停泊することができてしまいますね。

事実、密漁船は日本各地で何隻も確認されています。
つまり、有人島が人口の流出によって無人島になるのを防ぐ「村おこし」は、
そのまま「国防」の役目も果たすというわけです。

昨年、口永良部島で移住希望者向けに実施されたワークキャンプに同行し、簡単なワークショップをしました。
その時、参加者に「島の持つ価値とは?」というテーマについて考えてもらったのですが、
現役自衛官の参加者は島の価値のなかにしっかりと「国防」と書いていました。

やはり国を守る立場だとひとくくりに「島」といっても異なる価値観を持っているのだと感じたのを覚えています。

ともかく、今回の決定は新たに名前のつく島ができるということで、
島好きの方はワクワクする出来事ですね。

しかしその背景には緊張する日中関係の姿も隠されている気がしてなりません。

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