最後の森林軌道

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屋久島の森のなかに残された森林軌道は最後の森林軌道。
現在でも実際に使われている森林軌道は、屋久島と京大演習林にあるが、
“仕事”をしているのは屋久島が最後のものだろう。

この上を歩いていくとやがてたくさんの屋久杉が観察できる「大株歩道」の入り口にたどりつく。
線路の上を歩くという冒険心。
小さいころに田舎の線路の上、胸をはずませながら歩いたことのある人もいるかと思う。
この道なら、堂々と歩けますよ。

かつて、この軌道のすぐ脇には林業集落「小杉谷」があった。
大正12年に完成し、昭和44年まで続いたという屋久杉伐採の最前線である。

現在は「土埋木」という、土に埋もれた屋久杉の搬出に利用されている。
トロッコのできる以前、利用や搬出に適さない屋久杉の切れ端は森に捨てられていたという。
やがて土に埋まったそれらが土埋木だ。

屋久杉とは屋久島に生えている杉のことを指すのではない。
屋久島に生えている“樹齢1000年以上の”杉のことを指すのだ。
通常ならば300年といわれる杉の寿命に対し、屋久杉の立派なこと!
しかも屋久島は杉の南限地でもある。
限界地にも関わらずこんなに生育するのは…

“雨”

これのおかげとしか言いようがないだろう。

太古には“神”と崇められ、入ることも許されなかった屋久の森。
それが時代の流れと共に屋久杉の伐採が始まり、
今では立派な観光地へと大きく変貌した。

人類共通の資源だからこそ「世界自然遺産」に登録された島なのに…
実際に森に入ると思いのほか不自然な光景が多かった。

“本当に自然を理解すること”とはどういうことだろう?
“自然保護”を唱える前に、ぼくらには”本当に自然を理解すること”が必要なのではないかと思う。

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