緊急時に必要なアイテムとは。

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Photo by Jeff_Werner

辺りはだんだんと暗くなり、雨足も次第に強くなっていた。
昼間でも寂しい島の面影は夜が近づくにつれて一層その寂しさを増しているようだった。

しかし、寂しげな雰囲気とは裏腹に
どこに行っても小さな家がポツンポツンとあるのも事実だった。 

私はこの時、どこに泊まろうか迷いながら道路を走っていた。
鹿児島県の奄美大島でのことだ。一日1,500円くらいで借りた原動機付自転車に乗っていた。

梅雨の時期にやってきたのが悪かったのだろう。
ゴアテックスに身を包み、防水仕様の靴を履いていても雨は容赦なく入ってくる。
バイクを走らせればなおさら、体は濡れていく一方だった。

早く今夜の宿を見つけないと…。

私は焦っていた。
もちろん、背中にはテントがある。
テントを張ればどこでも寝ることはできた。
しかし、少ないとはいえ民家のある集落のなかでテントを張るわけにはいかない。 

だが、雨は容赦なく私を凍え始めさせた。
もう限界だ。これ以上アクセルを握り続けたくない…。

その時、目に入ったのが小さな漁港だった。

ここなら公園のようになっているから、テントを張っても大丈夫だろう。
ただ問題があった。それは、容赦なく吹く強風だ。

でももうなんとかするしかない。 
私は急いでテントを建て、中に入ろうとした。だが。

ボキッ。 

嫌な音だ!
と思ったら、なんとそれはテントのポールが折れた音ではないか。

テントはポールがなければ自立することができない。
特にこの時私が持っていたテントは2本しかポールがない型だ。
1本でも使えなくなってしまったらもうどうしようもない。

慌てて近くに落ちていた小枝とポールを
ガムテープでぐるぐる巻きにして修理しようとしたが、当然のごとく役に立たなかった。
かといって太い枝で治そうとしたところでポールを通すスリーブに収まりきらない。

私は愕然とした。
待っているのは、長く暗く、容赦ない雨と風の当たる絶望的な夜だった…。 

上記の体験は私が学生の頃に実際に遭遇したアクシデントです。
この時の痛恨のミスは、普段は必ず持っているテント修理道具を持っていなかったことです。

テントのポールが折れたときは、
ポールより若干直径の大きな筒を破損部分を被せて応急処置をするのですが、
このときは山で使うつもりではなかったので、持っていなかったのです。

なんとかその夜は過ごすことができましたが、この1件で私が学んだことは大きかったです。 

それは、壊れて致命的な状況になる装備は、必ず修理道具と一緒に持っていく。

ということでした。

例えば、テントには、本体が破れたときのリペアシート
ポールが折れたときのポール筒

また、バーナーなどにはメーカー指定の物があるので、その修理道具

他には何があるでしょうか。

靴ヒモもしれませんね。
主人公加藤文太郎の足が凍傷になった時、靴自体も凍って脱げなくなり、
ナイフで靴ひもを切って足を揉む「孤高の人(新田次郎)」のシーンは印象的です。
加藤文太郎はその後、靴ヒモを切ったのが原因で靴を再びしっかり履くことはできませんでした。

また、クライミング用品には、代わりのものか、
もしくはそれがなくてもできる代替技術が必要です。

アイゼンも、万一に備えて針金や六角レンチがあると安心です。

他には、色々と応用が利くガムテープや、裁縫道具は基本ですね。
その他に何にでも使える接着剤があると重宝しますよ。 

今回思いついた「緊急時に必要なアイテム」をまとめてみると…。

  • リペアシート
  • ポール筒
  • バーナーの修理道具
  • 靴ヒモ(細引きで代用可)
  • クライミングの代替技術
  • 針金
  • 六角レンチ
  • ガムテープ
  • 裁縫道具
  • 接着剤

といったところでしょうか。
他にも必要なものはあると思います。

思いついた方はぜひ教えてください。

あ、そうそう。
この事件の2年後、また同じように奄美大島を旅していた私は
またテントのポールを折ってしまいました。

きちんと直してその場をしのげたのは言うまでもありません。
まだ折れたまんまですけどね。

ちなみにトップの画像はイメージですよ。

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