ケータリングのお店を探していたら自作自演っぽいサイトを発見してしまった話

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インターネットが登場、いや正確にはGoogleが登場してからこの世界は一変してしまった。我々は何か知りたいことがあればすぐにいつでもどこでも世界中の情報にアクセスできる時代に生きている。

誰でもほぼ無料で情報を集めることができ同時に発信することができるサービスは、資本主義社会と特に相性がよく、今ではインターネットとビジネスは切っても切れない関係となった。

我が家では2000年問題が収束してからコンピュータを導入したので、かれこれインターネット歴は17年になる。17年! ずいぶん時間がたったものだ。17年前のインターネットはまだまだオタク達のもので本当に自由な雰囲気があったが、今ではインターネットも現実社会の延長線上になってしまっている。だから昔と比べるととても窮屈になったものだと思う。

ネットの台頭とステルスマーケティング

さて、ビジネス世界においてもインターネットが重宝されるようになれば、あの手この手で悪いことをしてくる輩も現れてしまうのもやむを得ない。その中でも特に悪質なのが自作自演サイトやステルスマーケティングだ。

ステルスマーケティングとは?
ステルスマーケティング(英: Stealth Marketing)とは、消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をすること。略称はステマ。(ウィキペディアより

ぼくが主宰するNPO法人「村おこしNPO法人ECOFF」では、毎年11月にボランティア参加者の報告会と交流会を開催しているのだが、毎年場所選びに苦労している。というのも、ちょっと真面目な報告会と、みんなでワイワイする交流会を同時に開催しているからだ。

報告会には椅子やプロジェクターがある会議室のようなものが必要だが、交流会は飲み食いをする場所なのでやっぱり飲食店を利用したほうがいい。しかし毎度毎度、報告会の会場から交流会の会場に移動するのが大変だという悩みがあった。

毎回、30〜40名程度は集まってくださるので、小規模なお店を貸し切って交流会をしていることが多いのだが、今回は思い切ってイベントスペースを5時間借り切って報告会と交流会を同じ会場ですることにしてみた。

これで報告会から交流会までスムーズに移行することができるわけだが、すると交流会の食事は外から手配しなければならない。

そこで考えたのがケータリングだった。デリバリーという手もあるのだが、デリバリーは本当に食べ物を届けてくれるだけなので、準備や片付けを自分たちでしなければならなくなる。30〜40名ぶんの食事を並べたり片付けたりするだけでも大変だ。

一方、ケータリングだとスタッフも一緒に付いてきてくれるので、準備も後片付けもサービングもやってくれるのだという。未知の世界なので決断するまでに時間がかかったが、試してみないことにはいつまでたっても報告会と交流会をスムーズに行うことができないと考え、思い切ってみた。

怪しい口コミサイトで紹介されていた会社

そこでスタッフにケータリングサービスを探してもらったところ「Aケータリング(仮名)ってところが口コミでも良い評価が付いていたし、コスパも良さそうです!」とAケータリングのURLと口コミサイトのURLを送ってきてくれた。

ところがこのURL、どちらにアクセスしても403エラーになってしまう。スタッフに確認してみると、「私は見れていますよ」と言う。

おそらくぼくは海外からアクセスしているため、エラーが表示されてしまうのだろう…。わざわざ海外からのアクセスをブロックするようなサイトなんて中国のもの以外では初めてだけど、きっとそうなんだろう。

しかしおかしいのはAケータリングのサイトも口コミサイトも同じようにエラーで繋がらず、かつ全く同じエラー画面が表示されている点だ。もちろん、エラー画面なんてレンタルサーバーが同じなら同じものが表示されるに決まっているが、それでも偶然がすぎる。一体どうしてだろう。

とは言え、スタッフはここが良いと思うと言っているし、口コミサイトの評判も良いとのことなのでAケータリングに決めかけた瞬間…、なんだか嫌な予感がしたのでストップをかけた。

もしかしたら自作自演サイトの可能性があると思ったからだ。そこでドメインのオーナーを確かめるためにWhois検索をしてみたが、さすがにオーナーの名前は匿名にされていたので真偽は分からなかった。

真偽は分からないが、自作自演の可能性が高そう

ところが、2つの検索結果を見比べてみると驚いたことに、Aケータリングのサイトも口コミサイトもほぼ同じ結果が返されているのだ。具体的に言うと、まずドメインの取得先も同じだし、レンタルサーバーも同じ。どちらも日本ではメジャーな会社なので偶然の可能性もなくはない。

だけど、Aケータリングのサイトとその会社を進めるサイトのドメインとレンタルサーバーが同一ってちょっと怪しくないだろうか。

しかも他の口コミサイトを検索してもAケータリングの名前は一切出てこない。それではなぜこのサイトだけそんなに高くAケータリングを評価しているのだろうか? そんなに良い会社なら他の人ももっとオススメしているのでは?

ぼくはこの時点でモヤモヤした気持ちになったので、せっかく探してくれたスタッフには申し訳ないのだが、このAケータリング以外のものを改めて探すように伝え、仕切り直しとした。

それでもやっぱり気になるので、今度はGoogleのキャッシュを使って無理やりサイトの中身をのぞいて見ることにした。すると口コミサイトは不特定多数が投稿をする食べログのようなサイトではなく個人のブログ風だった。これでは個人が好きなことをいくらでも書くことができてしまう。

いくつかの記事を読んで見ると、一見すると公平そうなレビューをしているが、最後にほぼ必ずコスパが悪いと書かれている。それでは、Aケータリングはどうなのかと見てみると、ここだけはかなり高い評価がされていた。

また、「この会社が口コミサイトXXで1位になっているのは、口コミサイトを経営している会社とグループ企業だから当然です。騙されないように」などと書いてある記事もいくつか見かけられた。

全てのページを見たわけではないので断言はできないが、Aケータリング以外の会社に関してはほぼ100%悪い評価を下している。うーん、これは怪しいと言わざるを得ない。

もちろん、ぼくはこの会社が本当に自作自演サイトを作っているかは分からないし、そもそもドメインの取得先も管理しているサーバーも同じでステルスマーケティングしているそしたら、この会社はお粗末としか言えない。

怖いのは現代のネット社会かも

真偽は定かではないが、うちのスタッフはすっかりどこの誰か分からない人が一人で書いた口コミサイトを完全に信用しきっていた。怖いのはこの会社が自作自演をしているかどうかと言うよりは、顔の見えない相手の言うことを信じるのが当たり前と言うネット社会ではないだろうか。

もし、高額な買い物をしようとしている時に街中で初めて会う人に商品をオススメされたらあなたはどう思うだろうか? その相手が店員でない限り、ほぼ全ての人がその人のことを信用しないだろう。店員のことだって「この人は私に商品を売りつけようとしている」と信用しない人も多いはずだ。

なのにネットではそれと全く反対のことが日常的に起こっていることが、どれだけ異常なことかご想像できるだろうか。

少し前まではネットやウィキペディアの情報は参考文献として認められないとされていたが、今ではそれほど大きな問題にはされていない。それはインターネットが成熟してきたということもあるだろうが、世間がインターネットという波に飲み込まれているということなのかもしれない。

インターネット黎明期はインターネットの信ぴょう性はほぼ0だったから、その頃のユーザーはまずネットの情報は疑ってかかっていた。ぼくの中では今でも防衛本能が働き続けており、よほど有力なものでない限り1つのソースだけでは信用しないようにしている。

正確にいうと、現実世界でも1人の人が言っていることは基本的に信用しない(笑) ネット情報に限らず、人の意見というのは主観が100%だからだ。

とは言え、ネットは便利で気持ちいい。車も便利で気持ちいいが、使い方を誤れば凶器にもなってしまう。それと同じでネットも正しく扱うことが大切だ。

繰り返しになるが、Aケータリングは仮名であり、この会社がステルスマーケティングをやっているかどうかの真偽は分からない。もし全く関係のない他人同士であれば、勝手に怪しんで注文したことをお詫び申し上げたい。だが、顔の見えないネットだからこそ、少しでも不安があったら頼みたくないのが人情というものだ…。

ちなみに当日利用するケータリングサービスはすでに見つかっており、こちらは問題がなさそうだったのであとは当日を待つばかりだ。今回のケータリングでの交流会が上手くいったら、今度こそECOFFの報告会&交流会のスタイルが確立できるはずだと半ば緊張しながらも楽しみにしている。

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