行き先は、風に聞いてます。

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まずは自分の身の回りのことをするべきなのだろう

東北地方で未曾有の大災害が起きたとき、ぼくたちはトカラ列島の中之島なかでも電波の届かない場所にいた。
地震の知らせが入ったのはなんと、中之島にある平瀬という無人島にいた時のこと。
たまたま電波の入る位置にあるため、ぼくらは無人島の上で今回の災害を知ることになった。
時間は午後の4時半ころ。
トカラ列島にも津波が押し寄せるというのが最初の情報だった。
まさかこんな日本の僻地中の僻地で悲しい知らせを聞くことになるとは誰が想像しただろうか?
ぼくらは漁船でこの無人島にやって来ている。漁船が迎えに来ない限り、ぼくらはこの無人島から脱出することはできない。しかし時間は刻一刻と近づいてきた。
間もなく津波がやって来るという時間に、津波警報に気づいて、無人島に渡してくれた方がぼくらを迎えに来てくれ、津波襲来の5分前になんとか漁港に戻ることができた。
結局、トカラ列島の中之島を襲った津波は小さなものだったのだが、それでも漁船が傾くなどの被害はあったようだ。
さて、では自分はこの災害にたいして何ができるのだろう、と思ったのだが、ぼくがやるべきことはつまるところ、今引率しているボランティア参加者に、このトカラ列島を楽しんでもらえるように努力することなんだよなあ、と思った。