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沢登りの歴史

沢登り。
それは、秘密の遊び。
古来から日本人は山と深く関わりながら生活してきた。
しかし、今と違って道のついていなかった頃、先人たちはどのように山に登ったのだろう?
その答えの1つが、“沢登り”だ。
道のないヤブ山でも沢を登っていけばいつかは頂点に達すことができる。
そして、ライフラインである、“水”“食料”“燃料”のある沢でなら、長期の山旅が可能だ。
驚くべきことに、日本人は現代的な登攀道具のなかった時代にも
さまざまな峡谷を登っていたことが古文書などからわかっている。
(注:「黒部奥山廻り」や「ゼンマイ道」、「マタギ」「冠松次郎の記録」など)
そんな沢登りは“日本独自の登山”とも言われており、
欧米などでは逆に「キャニオニング」といって沢を下るスポーツもある。
とにかく、沢登りは日本の登山とは非常に馴染み深いものでありながら、
登山ブームの現代では反対に雪山登山と並んで“最も危険な登山”とも考えられている。
しかしながら道のなき道を全く自分の力で登っていく沢登りには
たくさんの魅力が詰まっているのだ。