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A man and a woman standing in front of a window

土壁(荒壁)作りのワークショップ

こうち森林救援隊がコラボしたイベントがあったので、2時間かけて本山町の山奥に行った。

セルフビルドで家を建てているバタさんの家の土壁を作るワークショップとのこと。

我が家も土壁でできた家で、もう左官屋さんに頼んでセメントで直してしまったが…、壊れた土壁があったのでかねてから興味があった。

そんな折のイベント。行ってみると30人くらいは参加者がいたのではないかと思う。

大勢で手分けして土壁用の泥を踏み、ワラを切り、混ぜ、踏み、竹小舞に塗りつけていく。

土壁を作るには、まずその素材の準備から。土は現場の土を利用し、足りない分は泥屋さんで買うらしいが、この泥屋さんがもうほとんどいないそうだ。

その土に水とワラを混ぜて1年間発酵させる。土壁を塗る前に、それにさらに水とワラを加えて練っていく。

ワラはできるだけ細かく切る
土の固さは感覚!

いい感じの固さになったら、それをサシコと呼ばれる人が左官屋さんに渡していく。

そして、竹小舞が重なっている部分に土を塗っていく。この時、裏側にダンゴのように土が出るくらい力を込めて押すのがポイントだそう。

上が良い例、下はダンゴが足りない。

ちなみに、表からの塗りが終わったら、後ろからこのダンゴを下に撫でて活着させる。これをウラナデと言う。

左官屋さんのケンちゃんはとてもアツい男性で、こうした技法を民衆に取り戻し、土壁を選択肢に入れられるようにしたいと語っており、とても素敵だと思った。

土壁を塗る作業は、左官屋さんの動きを見ると簡単そうでも実際にやるのは難しい…。

ちなみに土を塗る厚さは竹小舞の間にある幅広の木材(ヌキ)の面と同じとのこと。

この作業が終わった後もたくさんの工程があるが、それでも地元にあるものを使って、時間と手間はかかるけど自分で壁を作れるのってすごいと思う。

昔の人は本当に偉大だ。試行錯誤を繰り返してできたこうした持続可能な技術が失われて、資本主義社会の構造のために持続不可能になっていくのは残念だ。

我が家の場合は、土壁を押してもグラつくようなことはないため、上から漆喰で塗っても問題ないそう。そんな意見をプロに聞けたのも大きな収穫だった。

うちはセルフビルドほどのことではないけど、ほぼ全て自分で作っているバタさんに勇気をもらえた。

母屋のリフォーム、がんばろう!