行き先は、風に聞いてます。

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砂漠のガウディ

どうやら食べ物は野性のカンガルーにやられたらしい。

野生動物がカンガルー……。

うーん。いかにもオーストラリアっぽいじゃないか!

今度から気をつけよう。

さて、もそもそと起きて今日も日課の自転車こぎだ。もはや日々の日課が自転車とは。なんという生活をしているのだろう。

まあいいか。

とりあえずキャサリンで話したおばちゃんから

「マタランカのサーマルスプリングはいいわYO!」

という情報を得ていたのでそこに行こうと思う。

ちなみに「サーマルスプリング」とは鉱泉のことで、簡単に言うとキレイな泉のことである。

そういえば我々のバイブル「地球の歩き方」にも載っていた…ような気がする。

いや、載ってないかもしんない。でもとにかく何かのパンフレットで見たような気がするぞ。

青くて透明でとってもキレイな泉だったはず。

「私が行った時、サーマルプールには誰もいなかったわYO!」

「荷物が盗まれる心配もないし、最高YO!」

おお、これは期待大じゃないですか。

ロクに観光できそうなルートを選んでいないぶん、こいつはぜひとも寄っておきたい。

そんなわけで自転車を漕ぎ出したのである。

それにしてもキャサリンから少し南に行ったこの地域には巨大な蟻塚がたくさんある。

なかには2mを越す高さもあって見ているとなかなか飽きてこない。

形もさまざまでまるでひとつひとつが立派なアート(芸術作品)のようですらある。

それはまるで砂漠のサグラダファミリア。

そう、ここにいるアリたちはいわば砂漠のガウディである。

ところが。

な、なんだこれは!!!

砂漠のガウディ
砂漠のガウディ
人だ! 人かもしくは何かのゆるキャラにしか見えない!

なんということだろう。

アリの中にこんなにも芸術センスを持っているヤツ、いや、お方がいたとは…。

もはやこれはノーザンテリトリーにおける「ゆるキャラ:ありづかクン」に違いない。

まじかー。

こんな蟻塚があるなんてびっくらこいたわ。

その後はもう、まわりの蟻塚が気になって気になって自転車どころじゃなくなったことは言うまでもない。