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地震と津波だけではない原発を襲う災害

地震と津波だけではない原発を襲う災害

Photo by Pepeketua


去る5月6日の夜に日本の総理大臣は、日本にある原子力発電所のなかでも
最も危険な場所にある静岡県の浜岡原発の全原子炉停止を要請しました。

これはもちろん、震災への対策のため。

浜岡原発は今後30年以内に発生するであろう、
マグニチュード8クラスの地震の震源地のなかにあります。

この地震はいわゆる東海地震と呼ばれているもので、地震は普通、発生してから命名されるものなのですが、
この地震に関しては定期的に発生することが分かっているので、既に俗称を持っています。

東海地震が今後発生する確率は30年以内に87%といわれており、いつ起きてもおかしくありません。

また、このような大規模地震はしばしば、付近の火山活動にも影響を与えることが知られており、
今からおよそ200年前に起きた富士山の宝永噴火は、
東海地震とみられる大地震の発生49日後に起きています。

宝永噴火は、現在富士山の中腹にある宝永山という小さなコブを作った大規模な噴火でした。

富士山の噴火の周期はおよそ200年と考えられており、
宝永噴火から200年が経過した今、東海地震と同様、いつ発生してもおかしくありません。

そしてこれは歴史的に繰り返されていることであり、決して空想の話ではないのです。

ですから、200年前と同様に付近の大地震と共に
富士山が噴火する可能性はゼロとは言えないでしょう。

ちなみに、前回の宝永火山では多くの土地が灰で埋めつくされ、
100km離れた江戸にもその灰が積もったといいます。

地球の表面に地層が存在する限り、
いつ私たちの生活環境が灰や土石流で埋めつくされるかなど分からないのです。

日本の抱える自然災害は地震だけではありません。
今回の東北を襲った津波もそうですが、火山の被害も甚大です。

そして、火山の被害は地震や津波のような一過性ではなく、長期に渡り、被害も広範囲に渡ります。
浜岡原発は、地震と津波の対策ができるまで全原子炉を停止、という話ですが、
それだけでなく、本当は火山噴火の対策もしなければならないはずです。

そうした現実を踏まえたとき、本当に原発が環境に優しいものなのかどうか、
必要なものなのかどうか真剣に考えなければならない時期が来ています。

確かに火力発電と異なり、化石燃料を使わない発電かもしれない。
一見するとエコな発電に感じるかもしれません。

しかし、実際は核燃料の廃棄物は永遠に残り、
今回のようにひとたび事故を起こせば周囲は一瞬で地獄に変わるのです。

そう、私たちの子孫に余計な荷物を残すことは、Leave No Trace の精神とはかけ離れています。

でも、まずは自分たちの生活を見直すのが最初ですよね…。

勝手にサマータイム宣言から始めたいと思います。

地震と津波だけではない原発を襲う災害