懲りずにトカラに行きました(14) -御岳-
-御岳-
トカラのほとんどの島には「御岳」と呼ばれる山があって、それらはその島で最も高い山である。
特に中之島の御岳は979mと高く、屋久島以南の離島のなかでは最高峰でもある。
「トカラ富士」とも呼ばれる滑らかな山容をしており、中之島自体を海から見るとより美しく見える。
この山は今でも活動を続けており、場所によっては噴煙がよく観察できる。
煙が多い日もあれば、少ない日もある。
島の山の魅力はなんといっても頂上からの展望だ。
360度なにも遮るものがない山頂というのは、本州にいると意外と少ない。
というか、360度海が眺められる山はない。
御岳の登山は気軽だ。途中までは車で車道を登っていける。
そこから登山道に入って往復2時間もあれば十分ではないだろうか。
島の外からみた「トカラ富士」。
堂々とそびえる御岳は中之島のシンボルだ。
島に行くと海にばかり目が行くかもしれない。
おそらく大半の内陸部に暮らす人の薩南諸島の海のイメージは、
“白いビーチに青い空、そして海”ではなかろうか。
ちなみにそういう場所は案外少ない。日本は火山列島だからだ。
で、中之島はというと、ビーチは皆無。
となると、俄然山の方にも注目がいくわけで…。
トカラ列島は多くの場合、ぼくたちのイメージと異なった結果を見せてくれる。
お店はないし、ビーチはほとんどないし、フェリーは少ないし…。
そこが、いい。
(つづく)
撮影機材:OLYMPUS E-3 + ZUIKO Digital ED 12-60mm f 2.8-4.0 SWD