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ダーウィン空港へ

空港を出た瞬間、むわっとした熱気が体を包んだ。

ここはオーストラリアのトップエンド(最果てといった意味合い)、ダーウィンだ。

ぼくらの旅はこの熱帯気候の街、ダーウィンから始まる。

すぐ近くにはビーチがあり、そして少し内陸に行けば世界自然遺産「カカドゥ国立公園」の緑色の絨毯が広がっている。

そういえば上空から眺めたオーストラリアの大部分はアウトバックつまり砂漠だったが、このダーウィンに近づくと急に緑が増え始めた。

何もない赤土の大地、そして黒いほどに緑が茂る森を蛇行する茶色い川。

とにかくスケールが何もかも違う。

これからこの大地の上をシャコシャコ自転車で漕いでいくのかと思うと期待が膨らんだり、不安になったり。

しかしもう旅は始まってしまっていて機上の人になっていたわけであった。

実はこの飛行機に乗る前、ぼくは久しぶりに激しい二日酔いに襲われていた(^^;

昨夜は一緒に旅をする後輩と久しぶりに会ったことと、宿泊した知人の家のMさんの機嫌がやたらよかったこととで ずいぶんと飲んでしまった。

ケアンズ空港に着いてしばらくするまでは本当に辛かったなあ。

でもぼくに酒を注ぎまくったMさんは翌朝胃腸薬をくれたっけ。

当の本人はその夜のことはまったく憶えていなかったなあ…。

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