鳳凰三山2日目、ワカンを使うときに注意すべきこと
朝起きると雪が舞っていた。少しだけ、舞っていた。
出発するころになると、結構舞い始めた。昨日までのトレースはほとんど消えていた。
ななな、なんと!
てっきり晴れると思っていたのに、なんてこった。
しっかり雪が降って空はどんよりしている。いかにも雪山って感じの天気ではないか。
というか、今日は朝日を稜線で狙うために早起きの予定だったのに、2人とも起きたのはもはや日の出の6時過ぎ。
おっかしいなあ、アラーム付けておいたのに、音が鳴らなくなっている。
どうやら寒さでやられたらしい。そんなに寒くなかったのに、やわなやつだ。せっかくSUUNTOの腕時計なのに。
まあ、天気が悪ければ早起きしていても損だったわけで。良しとしましょう。
で、新雪が降っている樹林帯でのスタートなので、当然ワカン装備です。
が、なんなんでしょうね、稜線に出ても雪が深く、ワカンを外せません。
仕方なくワカンをはいたまま稜線を歩くと…、
ゴリッ
ガリッ
ガリガリッくん
ああああああ、せっかく雪が付きにくい塗装の施してあるワカンにしたのに!
塗装が稜線に時々ある岩にぶつかって剥げていく!!
いや、だったらワカンを外せばいいじゃん、という話なのですが、面倒なのですよ、寒いし。
それに、ここを越えたらまた樹林帯…! とか思ってると余計にね。
あ、天気が悪かったので、地蔵岳の方には行かず、稜線から鳳凰小屋までいっきに降りるショートカットルートを選びました。
まあ、本当はゴリガリいきそうな場合は、ワカンは外すべきです。
注意すべきことってコレかい。というツッコミが聞こえそうですが、本当に気をつけたほうがいいですよ。
岩があって、でも雪ももっさり、という状況では、ついついワカンはそのままにしてしまいがち。
しかし、そんな使い方をしていると、まず最初にカシメが壊れます。ワカンの横についてるアレのことですね。
稜線で雪があっても、実はツボ足で我慢できたりするので、やっぱり道具を大事にするという意味でも、体のバランスを保つという意味でも、こういう場面ではワカンは外すべきです。
さもなければ、ぼくのように落ち込みますよ…。
さて、稜線からいっきに鳳凰小屋に下る道は、ものすごく急!
これを登れと言われたらかなり萎えるというくらい。
なにせ傾斜が半端ないうえに、積雪量も半端ない。
ちょっと落とし穴(木の枝の上とか、なぜか雪が柔らかい所とか)に落ちると腰まで埋まります。それくらいの傾斜と積雪。
あー、ここは本当に大変だった。
だけど、鳳凰小屋の水場は大岩の陰にあるので、運良く今回は液体状の水をゲットすることができました。
大岩の陰に水場を作った鳳凰小屋の主人はえらい!
というわけでこの日は融雪はなしにゆったり過ごすことができたのでした。