断捨離と旅
近頃は身の回りの物を減らしたライフスタイル、つまり断捨離という考え方が一種のバズワードになっているらしい。
確かに現代のぼくら、特に都市に暮らしている人は過剰に物に囲まれた生活をしている。
この前、ラジオで100個のものだけで生活をするという話をしていたが、果たしてぼくらはいくつの物で生活をしているのだろう?
それが100個を優に越すものだというのは説明するまでも無い。
しかし一方で最近のぼくはというと、以前と比べて随分と物欲が減った。
もちろん、今はNPO法人の設立のためにお金をセーブしているというのもある。
だけど今まではそんなに我慢できなかったはずなのに、今は我慢できるのは何故だろう?
そうだ、日本を出るつもりで始めた旅の荷物にそのヒントはある。
今でこそ日本に止まることにしたが、その前は東京を出発してから何年も帰るつもりはなかった。
そこでぼくは旅を身軽にするために、必要最低限の持ち物を選択した。
オーストラリアのワーホリ生活で物が少ないことが如何に重要なことかということを嫌というほど知ったからだ。
衣・食・住で必要な物を厳選し、60リットルのザックに突っ込んだ。
それだけで何年も生活できるザックの出来上がりだ。
服や食べ物はその都度買うのだから、そう考えると実は60リットルより小さくなることにも気が付いた。
もしかしたら今のぼくはその旅の途中にいるままなのかも知れない。
旅をすることで、ぼくは生活に本当に必要な物がどれだけなのかに気が付いたのだ。
断捨離、断捨離と言って、さあ断捨離生活がすぐにできるのか?
といったらそれは難しいだろう。
何を始めるにしてもキッカケは大切だと思う。
無理に断捨離スタイルを始めようとするよりは、自分が背負って旅ができるくらいの大きさのザックに生活必需品を入れてみるといいかもしれない。
気分も盛り上がって楽しいものだ。そのまま蒸発してもぼくは何も言わない。
もちろん、引越しはそれ以上に効果的だ。
ちなみにぼくは旅の荷物の件と引越しの件が重なったのでより物欲が減っているのだと思う。
さあ、断捨離スタイルにチャレンジするなら、今すぐそこにある大きめのエコバッグに必要最低限の物を詰め込んでみよう。
そして出来上がったエコバッグの大きさ、それこそがあなたの物欲をそのまま示していることだろう!