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懲りずにトカラに行きました(11) -パッションフルーツ-

-パッションフルーツ-

5月に撮影したパッションフルーツの花。
まるで時計のようだ…というか、まさにコレが噂の「トケイソウ」です。

 今回の写真は先月に行ったときのものではないが、これがパッションフルーツの花。
周りに写り込んでいるのはトカラでよく栽培されている「サンセベリア」。

サンセベリアはマイナスイオンブームで一世を風靡した観葉植物だが、
トカラのサンセベリアは墓花用の“切花”として出荷されている。

 鹿児島県民は日本一お墓を大切にする県民。
日持ちのいいサンセベリアは墓花にはピッタリだ。

 さて、この写真は中之島ではなくて「諏訪之瀬島」で撮影したものだが、
ここではハウスのなかでサンセベリアとパッションフルーツ両方の栽培を行っている。
パッションフルーツの葉が、日光に弱いサンセベリアの日よけになるというわけだ。

 近代の農業は「モノカルチャー」、つまり単一作物の大量生産が主流であるが、
本来の農業は多種多様な植物が入り交じっているものだった。

種類によっては「コンパニオンプランツ」といって、お互いに生長を促進したり、
病気や害虫が寄り付かないようにする機能をもった植物の組み合わせも存在する。
写真の栽培方法はコンパニオンプランツとまではいかないが、効果的な組み合わせといえると思う。

 まあ、実際には経営のしかたや栽培方法なんかの制約があって、
“農業”として稼ぐにはあまり向かない方法かもしれないが、うまく利用すれば無農薬栽培も可能だ。
もちろん、自給するぶんにはやりやすいだろう。
なにしろ、狭い面積を有効に利用することができる。

 いろんな植物を育てて複合的かつ永続的に経営する「パーマカルチャー」というのがあるらしい。
最近の農業は日本では儲からないが、おもしろい試みは世界で増えつつあるようだ。

 今は、そういった“エコ”的な農業であれば注目されやすいんだろうなあ。
ふう、今日は専門用語とリンクが多くて大変ですね。

 え? パッションフルーツ
赤くて丸くて中に食べられる種がたくさん入ってて液体分の多い熱帯果実のことですよ。
(って、説明するとなんか不思議なフルーツだなあ)

(つづく)

撮影機材:Ricoh GR Digital 1