笛吹川(前編)
−笛吹川東沢−
土日を利用して、山梨県の笛吹川に行ってきた。
誰もが認める渓谷美を誇る沢が、この川の上流部にある。
土曜日昼下がり、一般の登山客がきれいに整備された道を歩く中、
いやに大きな荷物を背負ったぼくたちは途中で道をはずれ、
森の中へと入って行った。
道を外れ踏み跡の先。東沢という沢に降り立つことができる。
一般の登山客が向かうのはこの沢の対となる、西沢である。
東沢には滅多に人が来ない。
青い水や一枚岩、そして白い河原はぼくたちだけのものになる。
土曜日は東沢で釣り、
日曜日はヌク沢を遡行。
という予定だったので、土曜日はのんびりと釣りを楽しむことにした。
が、やはり日が高い間は全然アタリが来ない。
というか、この沢にはイワナがいないのではないだろうか。
↑乙女ノ滝で上半身裸になってなにかしている隊員
イワナが手に入るのを前提として来ていたので
食料は米と調味料しかない。
結局この日、イワナは手に入らなかった。
やっぱり釣りがヘタクソなんだろう。
それでもヒラタケを大量に収穫することができたので、
「キノコの炊き込みご飯」を食べる
という目的は達成することができた。
焚き火を囲んで大した話も出ず夜は更けていった。
天気予報がはずれ、谷間の狭い空には星が輝いていた。
(つづく)