
.charityドメインにストップ!
.charityドメインの使用に反対!
オーストラリアで発行されているプロボノ関係の
メールマガジンで興味深い記事がありました。
「.charity」ドメインの使用にオーストラリア政府が反対するという内容です。
ドメインとは?
皆さん、「ドメイン」ってご存知ですよね。
「.com」とか「.net」とか「.co.jp」のことを「ドメイン」と言います。
で、このドメインを管理している「ICANN」 という
世界的な組織が存在します。
この組織が、このドメインを管理しているんです。
この組織にはたくさんの「候補ドメイン」が申請されていまして、
ドメイン候補に挙げられたドメインは審査され、
値段や使う際のルールが決められて、 やがて実際に使われるようになります。
もちろん、すべてのドメインが審査を通過するわけではないのですが…。
.charityドメインが悪用される可能性がある
そんな「候補ドメイン」に挙げられているドメインに、
.charityというドメインがあります。
このドメインの使用を、オーストラリア政府が反対するという内容です。
なぜか? というと、このドメインが悪用される可能性があるから。
日本では「NPO法人(=非営利団体)」が最近メジャーになってきましたが、
これをイギリス圏では「Charity」と言います。
(ちなみに、Nonprofit Organizationはアメリカの言い方で、
オーストラリアではNot-for-Profitが一般的です)
つまり、◯◯.charityというアドレスのウェブサイトは、
お客さんにとっては全て「非営利団体」 に見えるわけです。
すると、本当は非営利団体ではないのに、
.charityというドメインを取得することで、
あたかも非営利団体のように見せかけることができるのです。
このままだと2013年に使用可能に
で、審査が滞り無く進むと
2013年の春から「.charity」が使えるようになるみたいです。
これはちょっと問題だよ、と。
例えば、日本では非営利団体である「特定非営利活動法人」や
「NPO法人」と団体名に付けるには、
法に則った手続きをしなければなりません。
しかし、日本人にはパッとしないかもしれませんが、
もしも「.charity」というドメインが付くと、
イメージ的には「特定非営利活動法人◯◯」と
名乗っているように見えるわけです。
これだと、非営利団体だと見せかけることもできるし、
逆に非営利団体だと勘違いしてしまう人もいるでしょう。
もちろん、本当の非営利団体しか
使えないようにすればいいと思うのですが、
どうやら一般的に使うということなのでしょうか。
.NGOドメインは厳重に管理するらしい
で、記事では「.ngo」ドメインにも言及しています。
オーストラリア政府は「.charity」ドメインには反対するものの、
「.ngo」ドメインには反対していないとのこと。
今、一般的に非営利団体では「.org」(Organizationの略)が
使われていますね。
ぼくのNPO法人「村おこしNPO法人ECOFF」も「ecoff.org」
というURLを使っています。
この「.org」ドメインはPublic Interest Registry (PIR)という
非営利団体が扱っており、「.ngo」ドメインもPIRが管理するそうです。
ちなみに「.org」ドメインは誰でも取得できるのですが、
「.ngo」ドメインは本当に非営利団体として登録されている団体しか
取得できないようにするそうです。
それなら、確かにいいですね。
もし「.ngo」ドメインが使えるようになったら欲しいけど、
アドレス変えたら迷惑ですからねえ(苦笑)。
でも、「◯◯.ngo」っていうURLだったら少し格好いいかも…なんて。
以上、サクっと読んだ記事なので間違いもあるかも知れませんが、
日本ではあまり報道されていないので、面白いのではないでしょうか。
しかし、このことに触れたニュースもブログも、
日本語では一切無いですね。先月のニュースなのに。
そのへんに、まだまだ日本が非営利団体に関して
無関心な雰囲気も少し感じます。
元記事は、下記からどうぞ。
Govt Objects to Dot Charity Domain