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愛犬たぷり

澎湖(ポンフー)の犬とピーナッツ

ぼくが住んでいる澎湖(ポンフー)という離島はピーナッツの名産地として有名だ。特にピーナッツの薄皮が赤くなる前の「白膜花生」というのが有名で、これを塩ゆでにして食べるというのが澎湖流。

ただし、澎湖は台湾とは違ってピーナッツの収穫は年に1度しかできない。だから地元の人は夏に収穫したピーナッツを塩ゆでにして冷凍しておくのがこれまた澎湖流だ。

もちろん、炒って食べるのも美味しい。特に白膜の時期を過ぎて赤くなってしまったものは炒った方が美味しい。塩ゆでしても甘みが足りなくてあまり美味しくないのだ。

炒って食べる場合には、収穫してから天日で何日か干して保存する。すぐに炒ってしまってもいいが、経験によると生のままの方が鮮度を保ったまま保存できるようだ。

我が家でも畑を借りてピーナッツを育てたので大量のピーナッツがある。ただこれって育てるときは何もしなくてもいいのだが(本当は多少の水やりと雑草の処理が必要らしいけど全くしなかった)、収穫する時が本当に大変なのだ。特に収穫時期が真夏なのでもう耐えられない。

そしてやっとの思いで収穫したら今度は保存するために塩ゆでにして冷凍庫に入れたり、天日にした後に殻を向いたりしなければならない。澎湖の人は必ず家にあるというピーナッツ剥き器を使って殻を剥くらしいが、移住者であるぼくたちは当然そんなものは持っていない。しかも売っていないというんだな、これが。

だから仕方なくテレビを見ながらカミさんと一緒に殻を剥いたりするのだが、クセにはなるが決して楽しい作業ではないのでついつい後回しにしてしまう。とりあえず天日に干しておけば保存できるわけだし。

ということで我が家にはこれから冬になるというのに未だに殻付きのピーナッツが置かれている。そして最近…、我が家の愛犬が夜な夜なピーナッツを食べていることが発覚したのだ!

ことの発覚は昼間のこと。ちょっと目を離した隙に床に落ちていたピーナッツをかじったことで味をしめたらしい。その後、夜中に「カリカリ」という音が聞こえてくるようになった。最初はてっきりおもちゃをかじっている音だと思ったのだが、小屋の中を覗くとピーナッツの殻があったのだ。

まー、きちんと片付けないから悪いんだよなーと思ったものの、ネットニュースを見ていたらピーナッツは犬にはあげてはいけない食べ物だということが分かった。どうやら油分が多くて消化に悪いらしい。人間だってピーナッツを食べ過ぎるとちょっと胃もたれするんだから犬だったらなおさらのことだろう。

澎湖には犬を買っている人も多いし、ピーナッツを育てている人も多い。田舎の方に行けばドッグフードではなく人間の残飯を食べさせているところもあるし、澎湖の犬はけっこうピーナッツ食べているのが多いかもしれない。

とりあえず我が家ではもう二度と愛犬が夜な夜なピーナッツを盗み食いしないようにしっかり片付けようと思う。