時間が足りないなら、奥の手「高速バスでワープ」だ!
ウルルまで行くには時間がない。ではどうすればいいか。
答えは簡単だ。ワープすればいいのだ。
オーストラリアには「グレイハウンド」と呼ばれる高速バスが縦横無尽に走っている。
これに乗って一部をパスして途中からウルルに向かえば良い。少々チートになるが仕方あるまい。
時刻表やバス停を調べ、ぼくらは再び自転車をジャカジャカと漕ぎ始めた。
周りには灌木しか生えていない。土は真っ赤だ。
日本人は砂漠というと砂をイメージしがちだが、実際の砂漠はそうではなかった。
ただただ大地が広がる荒涼とした平原、それがオーストラリアの砂漠、アウトバックだ。
ある時、期待を裏切らずにサトルの自転車がパンクした。
パンクを修理するにはしばらく時間がかかる。夜も迫っていたので、ぼくらはサトルの自転車がパンクした小高い丘で眠ることにした。
時折、ハイウェイを猛スピードでトラックが通る。あたりは段々と暗くなってきた。