行き先は、風に聞いてます。

🔖 メニュー

今、台湾だけでなく世界中で話題沸騰中の電動バイク「 Gogoro」とは?

澎湖(ポンフー)では2025年までに島内でのエネルギーを100%再生可能エネルギーにするという壮大な目標を掲げています(技術的には可能だけど、あと7年で100%は無理。現状再生可能エネルギーの澎湖でのシェアは10%)

しかも最終的には100%以上にして余った電気を台湾本土に送り込む計画です。そのための海底ケーブルはすでに完成しているそう。ちなみにこの計画はお上が決めたものなので国家的な方針です。

そして2040年までには台湾の自動車は全て電気自動車にするという方針になっており、台湾最大のガソリンスタンドは、自社でバッテリーの製造を開始し、ガソリンスタンドで充電や交換ができるようにすると発表しました。

まるで夢物語のような計画ではありますが、台湾人の1人が1台以上持っている計算になるバイクに関しては実は電動化がぐんぐん進んでいます。

その中でも群を抜いてシェアを増加させているのが元HTC幹部が立ち上げた「Gogoro」というバイクブランド。ユーザーが電池を充電するのではなく、専門の充電池交換ステーションで電池を取り替えるのが特徴です。

[sanko href=”https://ja.wikipedia.org/wiki/Gogoro” title=”Gogoro” site=”Wikipedia” target=”_blank”]

電池を[交換]ではなく[充電]する場合は、充電している間はバイクが使えませんし、ユーザーによって電池性能の劣化度合いが変わってきます。経験者の話によると1年たったらもうヘタってきて、3年もしたらろくに使えないんだとか。しかもそのバッテリーを交換するのにバイク本体の値段の3分の1くらいのお金がかかるそう。原理はスマホの充電池と同じわけですから、なんとなく想像がつくのではないでしょうか。

ところがGogoroの電池[交換]式の場合はそのような心配がありません。ユーザーは充電がなくなってきたら専門の充電池交換ステーションに行って充電済みの電池と交換するだけ。充電池の管理はGogoro側がやってくれるというわけです。

更に興味深いのがGogoroの料金システムです。まるで携帯電話のように月額制のプランが導入されているんです。例えば、1ヶ月あたり100kmしか乗らない人はNT$299(JPY1,200くらい・日本の物価に換算するとJPY2,000くらいの感覚)、1000kmは走るよ!という人はNT$1,199(JPY4800くらい・JPY8,000くらいの感覚)とか。さすが元スマホメーカーの社員が作った会社って感じですよね。

[sanko href=”https://www.gogoro.com/tw/smart-energy/#subscription” title=”電池服務資費方案” site=”Gogoro” target=”_blank”]

そんなGogoroのシステムは今世界中で注目されており、すでにドイツのベルリンでも採用されています。

[sanko href=”https://jp.taiwantoday.tw/news.php?unit=150&post=103200″ title=”電動スクーターのGogoroがベルリンから欧州進出へ” site=”Taiwan Today” target=“_blank”]

あまりにもGogoroのシェアの広がりが早いので、早期にバッテリー充電式の電動バイクを作ってしまったメーカーは今やGogoro式に追いつけ追い越せ、いやいや足を引っ張ってやれみたいなゴタゴタした状況です。

なお、澎湖では全国に先駆けて電動バイクの導入を進めたので、充電ステーションはたくさんありますが、Gogoroはまだ参入していません。厳密に言うとGogoro式のバッテリー交換式のバイクとその交換ステーション(主にセブンイレブン)もありますが、あまり普及していません。

なにせ潮風ですぐに壊れるので、それを考えたらガソリン式の方がコスパがいいんですよ! だからレンタルバイクの価格もガソリンバイクならNT$300くらいが相場なのに電動バイクだとNT$800くらいになってます。

でも台湾は小さい電動バイクなら免許なしで乗れるので外国人への需要はけっこうあるんですよね。

で、日本の石垣島でもこの度Gogoroが導入されたということです。もちろんレンタルバイクとして。石垣島くらいの大きさだったら車よりバイクの方が移動しやすいですし、やっぱり楽しいですよね。

[sanko href=”https://newswitch.jp/p/11957″ title=”住商、石垣島で電動バイクを100台シェア サービス拡大に向けて発進” site=“ニュースイッチ(日刊工業新聞)” target=”_blank”]

普段バイクに乗らない方はちょっと怖いかもしれませんが、スピードをそれほど出さなければ自転車みたいな感覚で乗れるようになりますよ。

個人的には冬や雨でも快適に観光ができるようにアメリカやカナダで普及している「car2go」みたいな超小さいsmartのレンタカーもしくはカーシェアリングも広がらないかなーと思っています。

[sanko href=”https://www.car2go.com/US/en/” title=”car2goトップページ” site=”car2go” target=”_blank”]

さっき自転車みたいな感覚で乗れると書きましたが、それでも怖い人は怖いわけで。特に台湾のようなバイク社会で普段バイクに全然乗ってない人が乗るのはおっかないですよね。その点、レンタカーならまだ安全ですし、smartの車なら左ハンドルでも車体感覚が掴みやすいと言うものです。

石垣島でうまく行ったら日本の離島でどんどん普及しそうですね。これからは島旅の足はレンタルサイクルからレンタル電動バイクになりそうです。