行き先は、風に聞いてます。

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味より大切なのって、ありますよね。

近所に新しいお店ができたりすると興奮しますよね。特に田舎であれば、新しいお店ができること自体が珍しいですし、それが少しでもおしゃれな外観だったらもっとテンションが上がると言うものです。

つい先日、家のすぐ近くにオープンしたジェラート屋さんに行ってきました。本当に家のすぐ近くにあるのですが、普段は全く通らない道にあったので全然知りませんでした。なので見つけた時はなおさら興奮しましたね〜!

清潔でコスパの良いジェラート屋さんを家の近くで発見!

見た目がおしゃれですし、中に入ってみても清潔で好印象です。吹き抜けになっていて、奥にはガラスケースがあってたくさんのジェラートがあります。そのどれもが個性的で1つを選ぶのはなかなか大変そうです。

ここ数年、台湾で大いに流行っているお茶系のジェラートも豊富にありましたし、特に驚いたのはティラミスのジェラート! これは美味しいに決まっているではありませんか〜!

お値段は1カップ80元で、サイズは他のお店と比べると少しだけですが大きめです。

お高めのお店だともう少し小さいサイズで1カップ100元したりするので、1カップ80元であれば台湾ではなかなかコスパが良い方ですね。

どれにしようかと迷っていると、

「初めてのお客さん? だったら試食用のジェラートを食べてみて!」

と1口サイズのジェラートを4種類味見させてくれました。それが濃ゆ〜い味で美味しいわけですよ。

散々迷った挙句に味を選び、イートイン。吹き抜けの横の階段を上がって2階でのんびりと食べます。

ひと口食べてみると、やっぱりおいしい!  近所にいい感じのジェラート屋さんができて嬉しいなぁと思っていたのですが。

美味しい、だけど…?

食べ続けているうちに、あることに気づいてしまいました。

確かにおいしいけれど、ちょっとしつこい味なのです。

数年前にオープンした別のジェラート屋さんでこう思った事はありませんでした。

そっちのジェラート屋さんの方がサイズももう少し大きかった気がします。にもかかわらず、食べている途中で飽きると言うことがなかったことに気づいたんですね。

もちろん、ここのジェラートもとってもおいしいのですが、もう一方のジェラート屋さんと比べると…う〜ん。と思ってしましました。

食べ物って、美味しければいいと言うわけじゃないんですね。もちろんおいしいのは前提ですし、おいしいに越した事は無いのですが、その次にゆずれないのが、何度も食べたくなる味なんだと改めて気付かされました。

なんだかわからないけど、食べるのを止められないお菓子とかありますよね。

昔ながらのお菓子は、そういうのが多い気がします。とても地味な味付けなのにもかかわらず、どんどんどんどん手が伸びてしまい止めどころがわからなくなるような味。

普段はあまり意識していなかったけど、そういうのって大事なんだよな〜と思いました。

食べ物には、美味しいより大事なこともある

ぼくも2021年の春からコロッケ屋さんの屋台を開いて毎日営業していますが、味を作るときにとにかく気を付けたのがそこでした。

ただ美味しいのではなく、最後まで飽きずに食べられる味にすること。それは味を工夫するだけではなく、食感にも変化をつけるということでもありました。

例えば、複数の肉の大きさを混ぜるとか、わざとジャガイモの粒を大きめに残したりだとか。

もう一度このジェラート屋さんに来るのかと聞かれれば、答えはイエスです。

なぜならそこそこ美味しくてコスパもいいし、何よりもたくさんの種類のジェラートがあるからです。

食べ物屋さんの楽しみは、味や店内の雰囲気、豊富なフレーバーだけではなく、やっぱりずっと食べたい味なのか、もう一度食べたい味なのか、時間が経ってから思い出すような味なのか?

そういう、食べたときには表に出ないような部分が大切なんだなぁと思います。

そういったマインドを忘れずに、これからもコロッケ屋さんがんばってきます!