台湾製ワクチンと、分断される社会
新型コロナウイルスの抑制に成功し、半導体の世界的な供給不足により国内の株価が急騰、さらには空前の台湾元の影響もあり、国内経済が活況を示していた台湾。
…ですが、 新型コロナウイルスが出現してから1年半あまりの5月、ついに市中感染が始まってしまいました。
6月16日現在は落ち着きを見せ始めているものの、1日あたりの感染者が連日300人を超えていた時期もあり、台湾では日本でいう緊急事態宣言の状態になっています。
ただ幸運だったのは、すでに新型コロナウイルスに対するワクチンが存在していることと、接種が進んだ地域では規制緩和が進んでいる事実があることです。
台湾では主にアストラゼネカ製のワクチンを使っていますが、来月7月にも台湾製ワクチンの量産が始まる見込みです。
台湾製ワクチンが完成すれば一気に接種を進められるため、製薬会社も政府も急ピッチで作業を進めています。
ところが、批判的な意見も多くあるようです。
よく目にするのは、臨床試験が十分でないということなのですが、専門家の話によると第3段階まである試験のうち第2段階目までがクリアしていれば接種自体には問題ないのだとか。
しかしこの辺は心情的な問題もあるので誰もが納得するには難しいのだろうなあと思います。
次に出てきた決定的な問題は、その価格の高さです。
アストラゼネカのワクチンが約111元なのに対し、台湾製ワクチンの値段は750元〜881元となんと7〜8倍。
元々アストラゼネカは安価に製造できることがメリットでしたが、モデルナの約416元、ファイザーの約540元と比較しても割高であることがわかります。
出典:《新型肺炎》メディゲン製コロナワクチン、価格の高さなどに批判【表】/台湾 – ワイズコンサルティング@台湾
もちろんこれには理由がいくつかあります。例えば、アメリカやイギリスの製薬企業のような超大企業が超大量生産するわけではないのですから、ある程度値段が高くなるなんて当たり前です。
でもこういうことがあると、製薬会社が儲けるための価格ではないかなんて勘繰る人もいるんですよね。
そこはこう、お互い譲歩して社会の雰囲気よくしましょうよ〜って考えつつも、日本で同じことあったらちょっと疑っちゃうかも…と思う自分もいます😅
台湾は日本と比較するとビシッビシッと政策を進めていくし、そもそも国民の政治参加率が高いし、記者会見のコメントも好意的な意見ばかりなのですが、それでも政府を批判する層は日本と同様に一定数います。
これまでは、ぼくの下手くそな中国語だけだとなんとな〜く一致団結した雰囲気を感じていたのですが、ここにきて分裂を感じ始めています。
コロナってやっぱり、この社会の分断が怖いです。
ちなみにぼくは…、台湾のワクチンはちょっと不安だからという理由で早めにアストラゼネカのワクチン受けてしまいました。ごめんなさい。