本当にいた! 海外、しかも台湾の離島「澎湖」に引っ越しした物好き日本人!
台湾の離島「澎湖」(ポンフー)に引っ越してきた。ただの引っ越しでも大変なのに、海外。しかも離島に引っ越すとなると、よほどの物好きでないと耐えられない苦行である。
だが幸いぼくは物好きだ。なのでとても嬉しい。
さて、日本の東京から台湾の澎湖に引っ越すとなるとそれだけでもドラマ1シーズン分にはなりそうだ。
だがこれまた幸運なことに、ぼくはそういったクリエイティブ活動は行っていない。なので後に続く物好きに役立ちそうな部分をピックアップしておとなしくブログに記しておこうと思う。
澎湖行きのフェリー、オフシーズンでも満席疑惑。
さて澎湖本島に行くには、飛行機と船の2パターンがある。だが澎湖に車ごと引っ越す場合は、車を載せられるカーフェリーで行かなければならない。
それでは、澎湖本島への船はどこから出ているのかというと、嘉義と高雄の2箇所だ。
澎湖の他の島に行くのであれば、台南からの船もあるが、今回は詳しく調査していないのでぼくの一方的な都合で割愛しておこう。
台北から出発するのであれば、当然嘉義から船に乗った方が近い。
けっこう出発の直前まではそのつもりだったのだが、いざ車の予約をしようとしたら、嘉義から出ているのは高速船だけだということに気づいた。
そういえば以前、嘉義から澎湖に行ったことがあるが、確かに車を運ぶような船ではなかった…。アホである。
そこで急きょ、高雄からのフェリーで行くことにする。
フェリーは毎日運行しているわけではないので、時刻表というか日程表を確認して出発の日取りを2016年9月6日と決めた。
さっそく、大人2人と車一台の予約をウェブサイトからしようとしたが、なんとすでに車は満席状態で予約できないではないか。マジで?
9月に入ったら夏休みもほとんど終わっているので、ガラガラだろうとタカをくくっていたのが甘かった。
電話なら予約できるみたいだ
しかしここで朗報が。どうやら予約はウェブサイトと電話と高雄のチケット売り場の3つで可能なのだが、なぜかそれぞれ独立した席数を確保しているらしい。
何を言っているのかよく分からないかもしれないが、要するにウェブサイトで予約できる席が埋まっていても、電話かチケット売り場なら席が余っているかもしれないということだ。
なぜ一緒にせずに別々に管理しているのか理解できないが、たぶん地元の人の駆け込み需要などのためにとっておいてあるんだと思う。
ということで、今度は電話での予約を試みる。しかし…
なんということだろうか。電話の予約システムが故障していて予約できないのだ。
しかもいつ復旧するのかを事務所に聞いてもわからないの一点張り。マジか。予約できないのか。
というか、こういう場合は人間が手動で対応して予約を受け付けるべきだと思うのだが、そんな丁寧ことはしてくれなかった。はっきり言ってどうかと思うが、きっと大人の事情があるのだろう。
残るは高雄のチケット売り場での予約だが、まさか高雄までチケットの予約に行くわけにはいかない。かといって高雄に知り合いがいるわけでもないので手も足も出ない。
次に、高雄の旅行会社に頼むことにしたが、船の予約の手数料で1,000元近い額を請求してきたので、次の理由から旅行会社に頼むのはやめた。
- 当日予約しても間に合う可能性がある
- 最悪間に合わなかったとしても手数料250元を払えば、次に車の席が空いているフェリーに乗せて澎湖まで送ってくれる。
- だから、とりあえず人間の分だけ予約して、とにかく6日に澎湖に行った方が良い。
ちなみに最終的には知り合いに紹介してもらった澎湖の不動産屋が車のチケットを手配してくれたので万事解決した。
そういえば彼は不動産屋でありながら旅行会社もやっているのであった。まさに灯台下暗し。さっさと相談しておけばよかった。
とにかく「フェリーの予約できない問題」は、ぼくと妻のイライラを募らせて家庭の危機まで招きかねないほど大事だったことをお知らせしておこう。
予定は早めに決めておくに越したことはないのである。
やっぱりフェリーはいいよね。日本でも台湾でも。
人間も車もフェリーの予約ができて一安心した。フェリーは6日の朝9時に高雄を出港するので、前日8時に台北を出発して15時くらいに高雄に到着した。さっそく、港で予約の確認をしてチケットを受け取る。
事前情報では車を載せる場合は出港の2時間前に港に来るということだったが、実際は出港の30分前の8:30までに来れば良いとのことだった。前日にチケットを受け取った場合は当日の手続きが必要ないからかもしれない。
翌日、一応8時頃に港へ。入り口でチケットを見せて港に入る。この際、車に荷物をパンパンに詰めていたため荷物代600元が余分に必要になった。
隣にいた同じような車も同じように600元かかったということなので、どうやら車に荷物をパンパンに詰めていたら600元かかるらしい。このアバウトさがなんとも台湾らしい。
係員の指示に従っていよいよフェリーに車を入れる。今まで何度もカーフェリーに乗ったけど、自分で車を運転して載せるのは初めてだ。ちょっとテンションが上がる。
なお、係員はバリバリの台湾語で話していたので、何を言っているのかサッパリだった。
日本のフェリーとちょっと違う内装
フェリー内には整然とイスが並んでいる。カーフェリーのくせに高速船みたいな内装だなと思ったが、よく考えたら船室が雑魚寝なのって日本のフェリーだけじゃないかと思った。
そういえばカナダのフェリーも席が並んでたし。これは意外な発見である。
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ちなみにぼくは雑魚寝の方が好きだし、フェリーの造船コストを大幅に下げられるというメリットも見逃せないと思っている。だが雑魚寝のデメリットとして、万一足の臭いがアレな方の近くになると旅情が台無しになるというのもある。
話がだんだんと逸れてきたが、離島マニアになるとこんなにどうでも良いところにも着目するようになるようだと今自覚した。もし話が合う人がいれば、ぜひお会いして、小笠原方面のフェリー情報と鹿児島方面のフェリー情報の交換をしたいと思う。
ところでこのフェリー、5〜6時間も航海するのにレストランがなく、これはしまったと思った。
何しろここは台湾である。あれだけ食べるのが好きな台湾なのにフェリー内で食べ物が買えないとはなんたることだ。そんなことは想定外である。
と思ったら11時くらいに放送があってお弁当の販売が開始されて一安心した。
このブログを読んで澎湖にフェリーで行こうとしている物好きな方はぜひ安心していただきたい。
お弁当は二種類。豚か鳥か。両方とも80元。ちょっと高い。
途中までは台湾沿いを航行するのでかろうじて携帯の電波もあったが、このころには電波がなくなったのでやることがない。妻は食べる時だけ起きて、食べ終わったらさっさと寝てしまった。
ちなみに妻は5分もあればどこでも熟睡してしまうのだが、こういうのは寝ているのではなくて気絶しているんだそうだ。しかし睡眠と気絶って同じなんじゃないのかと思う。
そして、13時頃に実に平べったい島影が見えてきていることに気づいた。澎湖だ。
アナウンスを待ち、車を停めてある場所へ下りる。そして、澎湖へ。ぼくたちは2年間の計画の後、ついに澎湖に移住したのであった!